2011年4月23日土曜日

なぜ英語圏の経済紙(誌)ばかり和訳が載るのか

最近、The Wall Street Journal とか、Financial Times とか、The Economist とか、英語圏の経済紙(誌)に限って和訳がウェブサイトに載るようになって、戸惑っている。

昔は和訳なんてなかった。だから、例えば私は FT 電子版の記事を読んで、「へへ~ん、俺は高級経済紙 FT の記事を読んでるんだよ~ん。他に読んでる奴、そうそういないだろ~」といい気分に浸っていた。しかし、和訳され、FT が簡単に読めるようになっては、いい気分もぶちこわしではないか。

それに、私は何年も前より毎日英語の勉強を続けているが、この最大の目的はこうした英語圏の経済紙(誌)を読むためだったのだ。なにしろ私は経済学部を出ている。しかし、こうも和訳が載っては、いったい何のために長年英語の勉強をしてきたのか分からなくなる。

どうせ和訳するなら、私が比較的読むことが少ない The New York Times とか The Christian Science Monitor とかにしろ! フランスの Le Monde を訳すとか、英語圏のものは避けろ!とにかく私が読む英文記事は和訳するな!(そんな無茶な)

もっとも、和訳が出ているといっても、FT は JBpress に1日2記事、Economist は1記事載る程度だ。WSJ についても、詳しくは知らないが、何も全ての記事を日本語版ウェブサイトに掲載しているわけではないだろう。和訳されるまでにも多少は時間がかかるだろうし、まだまだ原文を読むことができるメリットは大きい。

本当は和訳が掲載されるのは賛成だ。便利になるのはよいことだ。将来、Google 翻訳などの機械翻訳がますます充実して、私のような英語学習者がいっそう泣きを見る日がやってくるような気がする。

経済紙(誌)に限って和訳が出るのは、経済紙(誌)には特別な需要があるからだろう。