2011年2月17日木曜日

新聞のテレビ欄、見ない

新聞をとってもテレビ欄しか見ないという話は聞くことがあるが、私は逆だ。テレビ欄は見ないことが多い。

その原因の一つは、我が家が購読している新聞にある。『日本経済新聞』なのだ。ふつう新聞というと、一番最後のページがテレビ欄になっていて、テレビ欄に自然に目がいきやすい構成になっている。しかし、『日本経済新聞』は違う。最後のページは文化面で、「私の履歴書」や連載小説などが載っている。テレビ欄は、今日の新聞なら全36ページ中29ページ目という、非常に中途半端な、探しにくい場所にあるのだ。

ただ、それだけが原因ではない。そもそもテレビに関心が薄いのだ。テレビなど家に無くてもそう困りはしないのではないかと思っているほどだ(ネットはできないと困るが)。最近、若者のテレビ離れということが言われているが、私もその例外ではないということになる。実際のところ、私には家族にテレビ好きな人がいるので、私もテレビを見ることはあるのだが、敢えて貴重な時間を割いてまで見たいと感じる番組が少ない。もし私が一人暮らしなら、とうの前からテレビは家には置かなかっただろう。ましてや、地デジ化に備えてわざわざテレビを買い換えるとか、そんなことは考えられない。このようにテレビに興味がないと、テレビ欄もついスキップしてしまう。

加えて、テレビ欄でよく見かける、あの扇情的な日本語表現があまり好きになれないのだ。

しかし、たまに、個人的に面白そうな番組がやっていたことを後で知り、テレビ欄をチェックすればよかったと思うことが最近出てきた。これからは、少しはテレビ欄を見ることにしようかと思っているところだ。

2011年2月7日月曜日

国語辞典「資本主義」の定義はマル経、では英英辞典は…

国語辞典で「資本主義」と引くと、そこに載っている定義はマルクス経済学的なものが非常に多いと感じている。

手持ちの代表的国語辞典を引いてみた。『広辞苑』第6版、『精選版 日本国語大辞典』、Yahoo!辞書の『大辞泉』と『大辞泉』、『明鏡国語辞典』初版。これらで「資本主義」を引くと、どれ一つ例外なくマルクス経済学定義が出てくる。マルクス経済学は現在では経済学の主流ではないのに、なぜ揃いも揃ってこうした定義ばかりが採用されているのだろう。もしかすると、「資本主義」はマルクス経済学専門の概念なのだろうか。

そこで、今度は手持ちの代表的英英辞典を引いてみた。アメリカのネイティブ用英英辞典 Merriam-Webster's Collegiate Dictionary 第11版、アメリカ Yahoo!のオンライン辞書 American Heritage Dictionary of the English Language、イギリスのネイティブ用英英辞典 Oxford Dictionary of English 第2版、イギリスのノンネイティブ用英英辞典 Longman Dictionary of Contemporary English 4訂増補版、イギリスのノンネイティブ用オンライン辞書 English Cobuild dictionary。 すると、面白いことが分かった。これらの capitalism(資本主義は英語でこう言う)の定義は、いずれも日本の国語辞典のような、マルクス経済学的なものではなかったのだ。

どうしてこのような違いがあるのだろう。推測だが、日本ではかつてマルクス経済学が経済学界において大きな位置を占めていたので、その影響が国語辞典に及び、現在にも名残としてこうした形で残っているのではないか。

マルクス経済学もいいかもしれないが、現在では主流ではない。私はマル経的定義を採用する国語辞典よりも、英英辞典の定義の方が好きだ。特に、Merriam-Webster's Collegiate Dictionary 第11版のそれが気に入っている。