2010年9月29日水曜日

ショウペンハウエル「読書について」

読書について 他二篇 (岩波文庫)日本経済新聞で話題になっていたので、岩波文庫から出ているショウペンハウエルの「読書について」を読んでみた。

短い内容で、岩波文庫版では21ページしかない(関連する、同時収録の「思索」「著作と文体」を合わせても140ページほど)。しかし、現代の日本でも愛読されている。

この著作の中で、ショウペンハウエルは、ずいぶんはっきりした物言いをしている。しかし、これが本書の魅力の一つなのかもしれない。

これを読むと、大半のブログは、読む気が失せてくる。そして、古典を求めて、岩波文庫を買い続けたくなってくる(ただし、ショウペンハウエルが批判する多読を避けるために、極端に買い続けることはしない)。また、同時収録の「著作と文体」を併せ読むと、出来の悪い個人ブログなど書く気が失せてくる。もしショウペンハウエルが現代日本のブロゴスフィア(ブログ圏)を見たら、何と言うだろうか。

哲学の素養がなくても、読むことが可能な内容だ。さほど難解な内容ではないが、「著作と文体」の中には、ドイツ語の知識がなければ分からない箇所が一部にある。私はこれに続けて、『知性について』を読み始めた。

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この夏は猛暑と言われてきたが、さすがにこの頃は涼しくなってきた。寒く感じることすらある。もう熱中症の心配は、ほとんどあるまい。外出の際に水分を携帯することもなくなった。

ただ、気温の変化が少々急だ。こういう季節の変わり目は、体調管理に気をつけなければならない。これまでのように極端な薄着を続けていると、風邪でもひいてしまいそうだ。

2010年9月16日木曜日

NHK WORLD

厳しい残暑が続いてきたが、ようやく涼しくなってきた。私は多少の暑さは平気なのだが、周りに暑さで弱っている人がいると、辛い。

だが、暑さ対策はまだ続ける必要がある。特に外出をするとまだまだ大量に汗をかくので、水分補給はしっかりしなければならない。

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最近、英語の勉強のために、NHK WORLD の番組を見るようになった。一部の番組をインターネットで無料で視聴ができる。私には以前も、NHK WORLD のテレビ番組を見たり、ラジオで英語ニュースを聴いたりした時期があったのだが、今回はもう少しじっくり見ている。むかし NHK の国際関係の番組で見た Yuko Fukushima(福島優子)さんや、Tomoko Kimura(木村倫子)さんといった懐かしい顔を、今なお見ることができて嬉しい。

主に日本のことを英語で発信している番組が多く、背景知識がある私には聞き取りやすい英語だ。NHK WORLD では日本人が英語を話しているシーンをよく見かけるので、これを見ると、日本人の多くは英語がペラペラだという錯覚に陥る。

番組はNHKとあってニュースが多い。日本時間19:00から30分間放送している NEWSLINE は、日本のNHK総合「ニュース7」よりも個人的には面白い。NEWSLINE の天気予報を見ていると、世界には猛暑と言われる日本よりもさらに暑い国があったり、一方で涼しい(うらやましい)国があったりと、世界の気候は様々であると改めて感じる。

インターネット版では、全ての NHK WORLD の番組を見ることができるわけではないようだ。例えば、NHK WORLD は「クローズアップ現代」を "Today's Close-up" というタイトルで放送しているが、これは見ることができない。

2010年9月11日土曜日

国会、地方議会の会議録

国会や地方議会のウェブサイトには会議録が公開されている。議会の様子をインターネット中継しているところもある。私はこれを利用し、インターネットでときどき議事録を検索している。

会議録を検索する目的は、ブログのネタ探しや、自分自身の情報収集だ。自分が関心を持っている事柄が、国政や地元の議会の場でどう議論されているか、さらには比較のために他の自治体の議会ではどうか、そういったことを調べるのだ。

最近目を引いたものでは、大阪府豊中市議会平成4年3月定例会の議事録が挙げられる。1991年(平成3年に)豊中市の中学校で起きたいじめ暴行事件の被害者が軽い障害を持っていたそうだが、その障害の内容が市議会で言及されていた。障害の内容は私とは無関係ではないもので、これを読んだときは大変ショックだった。

インターネットが普及する以前は、おそらくメディアや地元の広報誌が、議会の様子を知る主な手段だったのだろう。ただ、こうしたものは議会の主要部分をまとめているにすぎないので、より深く知りたい人は地域の図書館で会議録にあたったり、直接傍聴に行ったりしたのだろう。

インターネットの便利なところの一つは、このように大量の情報を簡単に検索できることだ。過去何十年にもわたる衆参両議院の会議録を簡単に検索できる。中には横断検索といって、様々な地方議会の会議録を一括して検索できるサービスもある。

[関連リンク]

◇ 国会会議録検索システム新しいウィンドウで開く

2010年9月2日木曜日

英字新聞を読んで知った日本のサブカルチャー

私は子どもの頃こそ漫画やテレビゲームが好きだったが、今やサブカルチャーにはほとんど興味を持っていない(ただし、大衆歌謡、特に演歌・歌謡曲は例外)。

ただ、海外の英字新聞で日本のサブカルチャーが紹介されると、つい読んでしまう。サブカルチャー自体に関心があるというよりはむしろ、日本の文化が海外でどう紹介されているかが興味深く思えるからだろう。

昨夜、アメリカの経済紙 Wall Street Journal アジア版のウェブサイトを開いたら、トップページに、"Only in Japan, Real Men Go to a Hotel With Virtual Girlfriends" という見出しと、ゲームの美少女キャラ画像が大きく出ていて、びっくりして読んでしまった。日本の恋愛シミュレーションゲーム『ラブプラス+』や、それに夢中になる日本の若い男性、そしてゲーム製造会社とタイアップした熱海が取り上げられていた。なお、WSJ はこのニュースを動画でも配信したほか、ブログ "Japan Real Time" にも掲載、さらには紙面版でも大きく取り上げるなど、かなり大きく扱っている。

何年か前にも、たしかアメリカの新聞を読んで、日本のサブカルチャーを知った経験がある。yaoi という言葉が出てきて、若い男同士の恋愛模様(肉体関係含む)を描いた漫画が日本の一部の若い女性(女の子?)の間で流行っているという内容だった。私はこれを最初読んだ時は信じられなくて、自分の英語読解力がまだ不十分だから読み間違えたのではないかと思ったものだ。

英字新聞を読まなければ、こうしたことを知ることはなかっただろう。ただ、あまり日本のことが面白おかしく書かれ、海外に発信されてしまうようなことになったら、いい気分はしない。