2010年7月12日月曜日

若者の投票率の低さについて

私が20歳になったとき、地元自治体か国からか、漫画が送られてきた。これからは選挙に行きましょう、政治に関わっていきましょうという内容の漫画だった。私にも選挙権が与えられたことを知らせる意図があったのかもしれないが、この漫画は少しやりすぎではないかと思った。だが、若者の投票率が低かったことを考えると無理もなかったのかもしれない。

私の実感では、政治に関心を持たない若者はほとんどいない。そうした若者には、ほとんどお目にかかったことがない。政治のことに話が及ぶと、ほとんどみな新聞やニュースをよくチェックしていて、政治について自分なりの考えを持った人が多いことがうかがえる。だが、実際に投票率が低いとなると、これは私が出会う若者層がかなり偏っているのか、それとも政治に関心は持ってはいるものの投票には行かない若者が多いということなのか、どちらかなのだろう。

ときどき、若者はもっと日常会話の中で政治の話をしろという人がいる。ただ、政治の話というのはやや避けた方がよい話題で、TPOを考えてするべきではないかと思う。少なくとも無難な話題とは言いがたい。政治のことになると良好な関係に深刻な亀裂が入ることがある。

[私が教わった、避けた方がよい3大話題]

1 政治
2 宗教
3 お金(お金ではなく、セックスを挙げる人もあり)

私は大学で経済学を学んだせいか、投票に行かないことが合理的に思えることがある。わざわざ時間を作って投票に行っても、自分の1票で世の中は全くといっていいほど変わらないからだ。だいたい、たった1人の有権者の投票行動で世の中の動きに変化が出る社会があったら、そちらの方がおかしい。だが、個人にとって棄権が合理的であっても、若者全体が同じような行動をとり、若者の投票率が低いという結果になると、これは話が違ってくる。若者の投票率が低いからという理由で、政治家は若者にあまり配慮しなくなるかもしれないのだ。「合成の誤謬」という言葉があるが、個人のレベルでは合理的であっても、その個人の行動を集計すると、話が変わってくる。