■ タイタニック号のジョーク
タイタニック号のジョークは、よく知られている。
船が沈みそうになった時に、女性や子どもを優先して救命ボートに乗ってもらうため、船長としては男性乗客には海に飛び込んでもらいたい。そこで、どう説得したか?
アメリカ人には、「あなたはヒーローになりたくないのか。ここで飛び込めばあなたはヒーローになれる」
イギリス人には、「あなたはジェントルマンだろう。女性や子どもに譲るべきだ」
ドイツ人には、「これは規則だ」
そして日本人には……「みんなそうしているから、あなたもそうしなさい」
ちなみに、タイタニック号に乗っていた日本人は1人だけだったそうだ。鉄道省(当時)の細野正文参事官で、船から脱出して生存している。
■ ジョークに対する反応にも、お国柄?
最近、昔のNHKラジオ「やさしいビジネス英語」か「ビジネス英会話」かの録音テープを聴く機会があった。桜美林大学の馬越恵美子教授が担当されていた土曜サロンの録音分だ。
その中で、ジョークに対する、それぞれの国の人たちの反応というジョークがあった。つまり、ジョークを言った場合、相手はそれにどう反応するか?これもある程度有名な小噺かもしれない。
アメリカ人は笑わない。ほとんどのジョークを知っていて、面白くないから。
フランス人は、半分聞いただけで笑う。オチが分かってしまうから。
ドイツ人は、翌日になって笑う。一晩中なぜ面白いのか理詰めで考えるから。
そして日本人は……にこにこするだけ。冗談は分からないが、お付き合いで笑うから。
■ 和をもって
どちらのジョークも、周囲との同調を重んじる日本人の国民性が笑いの種になっている。いったいどこの国の誰が言い出したジョークだろうか。日本人が考え出した自虐ジョークの臭いがするが。