2011年1月24日月曜日

今年の大河ドラマ『江』

今から10数年前に、NHKで『葵 徳川三代』という大河ドラマをやっていた。家康、秀忠、家光の徳川三代を描いた骨太でおじさん臭いドラマだったが、その中では、浅井三姉妹もストーリーの一つの大きな柱だったと思う。浅井三姉妹とは、戦国武将・浅井長政とその正室・市との間に生まれた三人の娘「茶々」「初」「江」のことで、それぞれ小川眞由美、波乃久里子、岩下志麻が演じていた。史実よりも大分高齢な三姉妹だったが、貫禄があり、演技も素晴らしかったものと記憶している。

『葵 徳川三代』でこの3人が取り上げられたのは、単に茶々が家康にとって敵だったからだとか、江が秀忠の正室だったからだとかいう理由だけでなく、その数奇な生涯にドラマ性があったためでもあろう。この浅井三姉妹、いつか大河ドラマ化されると面白いかもと思っていたら、本当にそうなり、今年『江~姫たちの戦国~』として放送されている。個人的には、『江』よりも『浅井三姉妹』というタイトルにして欲しかったようにも思う。

ドラマでは、江は既に上野樹里が演じているが、史実ではまだ10歳にもならない少女のはずだ。江の言動がやけに子供っぽく見えるのはこのためだろう。しかしこれだと、上野樹里にとっては役作りが大変など、演じるのは難しくは感じないだろうか。もう少し齢を重ねて落ち着いた江を早く見てみたい。ドラマオープニングの江がそんな感じ。上野樹里がどういう女優なのかは知らないけれども(私は芸能には疎い)、あのオープニングの江は本当に綺麗だ。

ただ、今年の大河ドラマをいつまで見続けることができるかは不透明だ。なぜなら、我が家のチャンネル権保持者が、『江』を見る意欲をかなり失っているからだ。我が家のチャンネル権保持者は、私以上の大河ドラマファンだが、今年の大河は「軽すぎる」としてどうも合わないらしい。大河ドラマがかつての骨太さを失ってきているのは最近の傾向。反面、若い人が見やすくなってきているとも言える。『葵 徳川三代』のような重厚な浅井三姉妹でないと駄目か。